AI×点群処理
深層学習に基づいた水中物体分類手法の構築
近年、三次元形状データを取得するための計測技術や手法の発展は目覚ましいです。陸上におけるレーザー光のパルス反射を利用した点群計測や、水中における音響ビームを利用した技術が急速に発展しています。一方で港湾施設の点検等は、潜水士による目視作業が主要となっていましたが、作業員の高齢化や安全上の理由から職員が激減しております。その打開策として、自立航行型無人ロボットを利用した音響計測が注目されています。しかし、扱うデータ量が膨大になるのに加え、色彩情報を持たないため専門家でも完璧な判読が困難でした。そこで、深層学習を用いて点群を構造物ごとに分類し着色することで、水中物体の分類を容易にする手法を構築しました。

点群を用いた粗度算出手法の構築
本研究では、二次元の浸水シミュレーションに重要なパラメータである”粗度係数”の算出手法の構築を行っています。従来は、土地利用分類に基づく大雑把な粗度係数分類を用いておりました。しかし近年、ドローン等によるLiDAR点群の整備が進んでおり、本来の粗度係数を考慮する際に必要な地形の凹凸情報を、補足できるようになっています。そこで、点群データを活用し起伏の特徴を捉え、粗度係数を算出する実験式や深層学習手法を活用し、長野県千曲川流域で2019年10月に発生した台風19号による浸水被害を対象に、シミュレーションの高精度化を目指しています。
