環境・防災シミュレーション

津波避難シミュレーションに関する研究

日本は自然災害の中でも地震の発生頻度が非常に高く,沿岸部では津波の襲来が懸念されています.2011年に発生した東日本大震災を契機とし,津波に対する防波堤の建設やかさ上げ等,ハード面の対策のみでは限界があるという認識が高まりました.近年は特にソフト面での対策の一つとして,人的被害の予測が可能となる避難シミュレーションの有用性が高まり,数多くのシミュレーション手法が提案されています.本研究室ではその一つであるマルチエージェントモデルを用いて津波の浸水予測と避難シミュレーションの構築を行っています.

津波浸水域解析結果
避難シミュレーション

大気環境流れ解析に関する研究

近年の都市化により,都市部では高層ビル建設に伴うビル風等やヒートアイランド現象等の熱環境が問題視されています.これらの対策として,防風植栽,緑や水面の増加や卓越風の活用等があげられます.このような背景の下で,都市計画に役立てるために原因因子と抑制対策をデータ化し,都市の温熱環境手法の構築を目的として研究を行っています.

日本橋周辺風況解析
日本橋周辺風況解析

音場解析におけるAMR法の導入

コンピュータで「音」がどう伝わるかを正確にシミュレーションするには、空間を非常に細かな網目(メッシュ)に区切って計算する必要があります。しかし、広い街中をすべて細かく区切ると、スーパーコンピュータでも計算しきれないほどの膨大なデータ量になってしまうことが課題でした 。 そこで私たちは、「音がある場所だけを細かく計算する」という技術(AMR法:適合細分化法)を導入しました 。 まるでサーチライトで照らすように、音の波が進んでいく場所に合わせて、計算の網目を自動的に細かく変化させます 。これにより、計算に必要なメモリ量を大幅で(約37%まで)節約しながら、これまで通りの高精度な予測が可能になりました。

AMR法を用いた音場解析のイメージ図
AMR法を用いた音場解析のイメージ図