没入型VR装置

 バーチャルリアリティを実現する装置として、没入型立体視装置HoloStageを運用しています。本装置は、3面の大型スクリーンに対応する3台の高性能立体プロジェクターで映像を投影し、液晶シャッターメガネと呼ばれる特殊なメガネを装着することで3面のスクリーンに囲まれた3次元空間内で立体視が可能な人工的な現実世界を造り出すことができます。また、高性能なPCクラスタシステムにより、リアルタイムでレンダリングを行うことができます。さらに高品質な音響システムを備えているため、音を伴うシミュレーション(騒音等)の可視化も可能です。

  没入型VR装置 HoloStageTM (CHRISTIE)        スクリーンとプロジェクター

偏光式立体視ディスプレイ

 光はあらゆる方向に振動しています。これに対し偏光フィルタを適用することで、特定の方向に振動する光を人工的に作り出すことが可能となります。偏光メガネ方式では,下図のようにそれぞれ異なる方向に偏光させた右眼用と左眼用の画像を同時に表示させ、偏光メガネと呼ばれる右眼対しては右眼用の画像のみを透過でき、左眼に対しては左眼用の画像のみを透過することができる特殊なメガネをかけることで、両眼に対してそれぞれに対応する視差画像を提示し、立体視を実現します。

       偏光メガネ方式                   偏光式立体視ディスプレィ

裸眼立体視ディスプレイ

 レンチキュラー方式は、特殊なメガネをかけることなく裸眼で立体視を行うことが可能な立体視の方式です。下図はレンチキュラー方式の仕組みを模式的に示したものです。ディスプレイに左眼用の画像と右眼用の画像を縦に細かくわけたものをそれぞれ交互に並べ、その前にレンチキュラーレンズと呼ばれるかまぼこ型のレンズを配置し、このレンズの光学的な屈折を利用し視線の届く先を操作して、右眼には右眼用の画像のみ、左眼には左眼用の画像のみを観察者に提示し、立体視を行うことが可能です。このレンチキュラーレンズは、水平方向に対しては凸レンズと同様のレンズ機能を持ち、垂直方向には単なるガラス同様、光を透過するのみとなり、観察位置によって異なる立体画像を提示することが可能となります。

     レンチキュラー方式                 裸眼立体視ディスプレィ